サイキックガァル-世界再生の日に会いましょう-
@買い物
「私一人で大丈夫ですよ」
「ん?それは僕と一緒には行きたくないってことかな」
は困ったような顔で小さく呟く「そうじゃなくて・・・」
「じゃあ私の好きなように買い物させてくれますか?」
「勿論。が好きなだけ買えば良いよ。止めないよ」
「約束ですよ!」
買い物に来ました。
「どうだい美味しそうなトマトだろ?」
てっきりデパートにでも向かうのかと思いきやが行きたがったのは食料品店だった
曰く、良い色の野菜。の前で立ち止まるとすかさず店員が寄ってきた
「・・・確かに美味しそうですね」
多分店員は僕に話しかけてきたんだろう。
しかし、野菜を真剣に見ているのは。推定年齢5歳
「・・・お、お嬢ちゃんなかなかの目利きだねー。パパにおねだりしなよ!」
さすが商人。若干声が引き攣ってるけど
「・・・パパ」
パパ=僕。だろうね。
「4つで420ジェニーをお嬢ちゃん可愛いから398ジェニーでどうだい?」
を褒められるのは気分が良い。
「じゃあそれを頂こ」「こっちのアスパラも買うのでもうちょっとお勉強して下さい」
・・・
財布を出そうとした手が止まる
「え?」
「アスパラ。バターとソテーにしても良いしさっと塩ふっても良いですよね」
・・・
少し首を傾げてトマトの隣のアスパラを指差す
首を傾げたのはわざとだろう。子供らしさを演じたに違いない
だけど台詞と仕草が一致してないよ。
「・・・お、お嬢ちゃんしっかりしてるねー!おじさんビックリしたよぉ!じ、じゃあ、勉強して合わせて650ジェニー!」
「まだ高いっ」
すかさずが声を上げる
え、
店員も目を剥いた
周りにいた他の客も少し遠巻きに騒ぎ始めた
しかし、は至って真面目だ
「ほら、この辺りちょこっと傷んでるし、ねっ?」
「じ、じゃあ600ジェニー・・・」
「もう一声!」
・・・
他人になりたい、とちょっとだけ思った
***
は笑顔だ
「良い買物しました!」
「・・・そう。あの店員は後半涙目になってたよ」
そして他の客は遠巻きに見てたよ
勿論荷物をに持たせるつもりは無いので僕が抱えてる
・・・結局あのあとは4ヶ所のお店で同じようなことを繰り返した
曰く定価で買うのは馬鹿らしい、と
「貧乏生活長かったので値切り得意なんですよ。」
ほくほくとした笑顔でが見上げてくる
抱きしめてあげたいけど両手いっぱいなんだよね。・・・荷物で
「僕が養ってあげるから気にしないで良いよ」
やんわりとお金の心配を解消しようとする。だって侵害だ。くらい余裕で養えるのに
「ダメです。ヒソカさんの買物にはお付き合いしますけど私の買物は、これが基本です」
また、こんな買物するの?
(時々は一人でも買物に行かせて貰えるようになった理由)
Aお見送り
「。出かけてくるね」
「お仕事ですか?」
「まぁね。ちょっと遠いから帰りは遅くなると思うんだ」
「・・・送りましょうか?」
見送り、ではなく送る
その言葉に首を傾げるとは首を振った
「や、無理にとは。ごめんなさい言ってみただけです。ただ私の念力なら早いから・・・」
言われて気付いた。の能力がテレポーションだったということに
「何処にでも行けるのかい?」
「たぶん、大丈夫です。地図ありますか?それでここに行きたい、って言って貰えたら。それか一度行った場所ならなんとなく跳べるんですけど…あ、ヒソカさんが行きたい場所を思い浮かべてくれたらそれでも行けますよ?」
「随分便利な能力だね」
「確かに寝坊した時遅刻しないですむかもですね」
軽く笑っているだがこの能力は希少価値が高い
きっと団長が聞いたら盗みに来ちゃうよ
「心配しなくてもヒソカさん連れて行ったらここに帰ってきますよ?」
はい、手を出して下さい
思わず抱きしめちゃったじゃないか
「・・・ヒソカさん、楽しいですか?」
「うん。すごく」
抱きしめているから鼓動がすぐそばで聞こえる
は嫌がりもせずむしろ抱きしめ返してくれた
「・・・じゃあこのアクアホテル?ですね。行きまーす」
パチン。シャボン玉が割れたような音が聞こえた
「いってらっしゃいヒソカさん。お仕事頑張って下さいね」
にこっと笑って今度はだけが消える。またシャボン玉が割れるような音がした
(時々は長期任務に出かけるようになった理由)
B携帯電話
携帯電話が鳴りました
『、起きてたのかい?』
「・・・寝てました」
『ごめんね』
「・・・大丈夫、です」
は一度起きたら寝直しができないタイプらしいです
『今仕事終わったから明日の夜には帰るよ』
「・・・今から帰ってくるんですか?」
『うん。2つ隣の国だからジェット機でそれくらいかな』
「・・・お迎え、行きますよ」
『え?』
「周り・・・人のいないところにいて下さいね」
『?』
パチン
「おぉっ・・・あ、と。ヒソカさんお仕事お疲れ様でぎゃっ!」
パジャマに寝癖オプションつきのが目の前に現れました。ヒソカは我慢出来ず抱きしめました。というかほぼ押し倒しました。
「・・・会いたかったよ。」
「わ、私も会えて嬉しい・・・ぎゃぁっ!」
頬っぺたを舐められました
ゴッ
「・・・」
「ヒソカさんがいきなり舐めるから・・・!びっくりして跳んだんですよ・・・」
ヒソカは頭を強打したようです
(好きすぎて痛い。時々暴走する)