から私の記念すべき自己紹介の詳細を聞いたさんは

「ふふっ・・・」

最初は堪えて・・・そして

「あっはっはっ!!」

大爆笑してくれた




本日ハ晴天ナリ






ちゃん ほんっと可愛いっ!!」

「ぎゃっ!」

いきなりさんに抱きつかれて有り得ない悲鳴を上げてしまった

「そんな自己紹介が出来る子そう居ないわよ!」

さんそれ褒めてませんよね?」

自分でも分かってますとも。

あ、失敗したなって

っていうかこんな所に来てまで恥を晒してしまってる自分に何だか乾いた笑いがこみ上げてくるよ・・・ははは

と、そこでまたむぎゅって感触

「や〜んちゃんそんなに落ち込んじゃだめよ!

 自己紹介なんだからばっちり印象付いたはずよ!」

「・・・やっぱり褒めてないじゃないですか」

っていうか胸当たってます。胸

私の一体何をそんなに気に入ったのか、さんはとても楽しそうだった

・・・私で楽しんでる?(私と、じゃないのがポイント)

「ホントちゃんは期待を裏切らないでいてくれるわ〜」

 「これからビブス配りが楽しみだねっ」

ビブス?

ぱっとさんから離れる

・・・もしかして

「これから・・・選手の皆様に・・・ビブスを配るんですかね?」

出来れば違ってて欲しいという願いも虚しく

さんとはにっこりと笑顔で頷いてくれた


あんな自己紹介のあと早々にまた選手の前に出るなんて・・・とちょっぴり泣きたくなった

だいたいさぁ・・・ビブスくらい自分達で準備しろって感じだよね。

何で私達がこんな大量のビブスを・・・ってあれ?

よくみるとビブスは赤と黄色の二色あった

「何で2種類も?」

「あ。そういえばちゃんは最初のお話聞いてなかったんだよね?」

「最初の話?」

「うん。監督さんのお話!」

は最初にあったという監督さんの話(そういえば監督ってまだ会ってないや)を簡単にしてくれた

監督推薦のAグループと玲さん推薦のBグループ

で、監督が言うにはBグループは補欠

「何それ」

一緒の所で合宿するのにどうしてレギュラーと補欠に分けるかなぁ

そういうやり方はあんまり好きじゃない

だってわざわざ貴方は補欠ですよ、って公表する必要はないじゃない

そんなみんなの前でBは補欠なんて言う人なんだ監督って・・・あんまり仲良くなれなさそう

「でねっお姉ちゃん曰くBグループは個性的な集まりなんだって」

「玲さんらしいね」

「翼ちゃん達もね、みんなBなの」

「・・・まぁ確かに飛葉中のみんなは個性的だね」

実力はあるけど一癖二癖あるもんね、、みんな

さんの弟さんはどっちですか?」

「ん〜。かじゅまはねぇ・・・たぶんAだったと思うなぁ」

どうやらうろ覚えらしい

・・・何だかなぁ

せっかく上手い人がたくさん集まって合宿をするわけだからAとかBとか関係なしにみんなで仲良くできると良いんだけど

「まぁAとかBとかはあんまり気にしないで私達は私達の仕事をしましょ」

すぱっとさんがまとめた

「はーいっ」

元気の良いの返事

何だか妙にほっとした

さんももAとかBだからとかでぎくしゃくしないでくれて

(うん、そうだよね)

私もAとかBを気にする必要はない

精一杯自分の仕事をすれば良いんだ

「じゃ、まずはビブス配りから行ってみよう!」

でもごめん、私はみたいに元気に返事は出来ません


思った通り、ビブスを持って行くと大注目を浴びた

もう嫌だ・・・

目も会わせないままに配っていく

「あ、ありがとう・・・」

相手の人は微妙に戸惑いながらもお礼を言ってくれた

(ごめんなさい)

思わず心の中で謝ってしまう

さんに配ってもらえばどんなに嬉しいだろう

だって2人とも笑顔だし少しだけど一人ずつと会話もしてる

間違っても相手の人がどもりながらお礼を言ったりしないだろう

思わずため息を吐きたくなった

それでも手は止めないで次々とビブスを渡して行く

「どーも」

「・・・」

お礼を言われてもどういたしまして。と言えるほど仕事をしてないような気がして何も言わず通り過ぎていた


が、次の瞬間ぐんっ、と髪を引っ張られた

「!?」

な、何!?

「どーも、って言われたら普通どういたしまして くらい言うだろ?」

どうやら相手は私が無言で通り過ぎた事が気に入らなかったらしい

「え、あ。す、すみません・・・」

固まった

だって

「どういたしまして。」

デビスマが

まるでしめ縄の如く私の髪を掴んでいたんだから

というか、その顔には『俺はお前を礼の一つも言えないようなヤツに育てた覚えはねぇぞ。あぁ?』と書いてある・・・ように私には見える!

デビスマなんだけど明らかに怒っている

ぐいっともう一度髪を引っ張られた


「・・・・ど、ういたしまして」

『笑顔が怖いです。とっても爽やかじゃないのでやめて下さい。ついてにいうと髪も放して下さい』そんな気持ちを込めたどういたしまして

・・・っていうか

何でいるの?亮

------------後書き----------------------------------------------------------

この手の展開を楽しみにしてた人が・・・いたら嬉しいな
ってことで亮さん
ようやくマネージャーの仕事が始まりました
何かと苦労が耐えないままですが頑張れちゃん!


                       7月23日 砂来陸

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