「おっマネージャーもう1人いたんだ。
あの子も結構美人じゃね!?」
「前の2人も可愛かったけど今度も当たりじゃん!」
「・・・どうも。マネージャーです」
この瞬間、選手達はこの、3人目のマネージャーのあまりの無愛想っぷりに唖然となった
本日ハ晴天ナリ
「・・・さ、ちゃん ちゃんが向こうで準備してるから手伝ってあげて?も」
奇妙に静まりかえったコートで助け船を出してくれたのは玲さんだった
「あ、はい」
「行こっちゃん」
またもに手を引っ張られるような形で移動をする羽目になる
そんな2人を微笑まし気に見守りながら玲は一人どこかほっとしたようにため息をついた
(ちゃんって本当にイイコだけどやっぱり対人関係の築き方はあんまり上手じゃないのねぇ・・・)
明らかに絶句してしまってる選手達
これはの所為だけではなくその前の2人・・・つまりとがとても愛想の良い自己紹介をしたのも原因の一つだろう
2人とも人見知りはしないし基本的に笑顔
どう良く言ってもはそれとは正反対に当たるのだった
(・・・これはちょっとみんなの反応が気になるところねぇ)
ふぅ、と玲は軽く息を吐いた
とても奇妙としか言い様がなかった3人目のマネージャーの自己紹介
殆どの選手が唖然としている中、一部は違う反応もしめした
例えば
同じサッカー部の仲間
「・・・っ」
「翼、笑いすぎ」
「そういうマサキも顔笑ってる」
飛葉中の選抜組は皆、笑いを耐えるのに必死だった
「しっかしアイツ期待を裏切らねぇな」
と、ロク
「ここに女がいるってだけでマネージャーって事くらい分かるっつーの」
さらに五助
「・・・ま、らしいけどね」
まだ笑いを収めきれないままに翼が言う
皆 全くだ、と言わんばかりに頷いた
さらに、隣に住んでるこちらの方
「・・・ちゃん?」
きっと相手は目が泳いでいたしこちらは40人近くいる きっと気付きはしなかっただろう
が、見間違えるハズはない
「何、風祭知ってんのか?」
隣に立ってた小岩鉄平がそっと聞いてきた。それにしても無愛想なねーちゃんだなぁというセリフを添えて
「うん、たぶん・・・」
見間違えるハズはない
だけど自信がなかった。何故なら今日ここに来るなんて何も聞いてなかったからだ
「あれは間違いなくだ」
「不破くん」
後ろからぬっとやたらと重厚な声で断言された
「外見、声、全て一致する」
「・・・だよね」
あれはやっぱりちゃんなんだ
でもどうしてこんな所に?その疑問に将はまた首を傾げた
「不破も知ってんのか?あの無愛想なねーちゃん」
そして一番注目すべきはこの人
言わずと知れた武蔵森の10番
「・・・あの馬鹿」
奇妙な自己紹介と言い難い自己紹介を終えた妹を見送って亮は深々とため息と共に容赦ない言葉を吐いた
(普通、自己紹介つったら名前くらい言うだろ。
それ以前になんだよあの不自然さ・・・・せめて笑顔の一つくらいつけろよなぁ)
まぁアイツが・・・作り笑顔が苦手ってことくらい、こんな大勢の男が苦手ってことくらい誰よりも知っているんだけど
・・・つーか
何であいつここに居るんだよ
久し振りに会う妹
そんなに頻繁に連絡を取ってた訳じゃないから今日の事を言わなかったかもしれない
だけど
(東京選抜の選抜合宿だぞ、俺が呼ばれるって事くらい当然だろ。それとも何か?俺が呼ばれるなんて思ってもなかったって言うんじゃねぇだろうな)
の野郎・・・
と、勝手に決めつけてふつふつと怒りが沸いてくる
が、それ以上に呆れとらしいなぁと思ってしまってる自分がいた
(・・・久し振りに顔見たな)
確かにどうしようもないくらい無愛想ではあったがそれでも元気そうな姿に安心した
(後でからかいに行ってやるか)
そんな事を考えてほんの少し笑いが零れた
「うっわぁ無愛想な人っすね〜俺やっぱ前の2人の方がタイプっすね」
・・・とりあえずこんな発言をかましやがった馬鹿犬を一発殴っておくとしよう
----------後書き------------------------------------------------------------------
久し振りに笛キャラ出てきたよ!
と、自分で書きながら感激しました・・・笑
久し振りにみかみんを出しましたがみなさまの感想は如何なものでしょうか・・・?
是非声を聞かせて下さい
7月9日 砂来陸
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