躊躇して 投げ出して
後悔するのなら
やりたい放題でも いいんじゃない?
本日ハ晴天ナリ
「三上、携帯が鳴ってたぞ」
シャワーを浴びて、部屋に戻ると一足先に戻っていた同室の渋沢にそう言われた
「三上先輩って長湯っすよね〜」
そして何故か部屋には藤代と笠井が来ていた
しかも藤代はお菓子とゲームを持参していてまるで自分の部屋の如くくつろいでいた(笠井はまだ「おじゃましてます」とか言って行儀良かった)
「何でおまえらが居るんだよ」
「うわっ先輩ひどっ!ゲーム誘いに来たんすよー!」
んなもん自分の部屋で笠井と勝手にやってろ。と言ってやりたかったがもう藤代はゲームに夢中になっていたので止めた
誘いに来たとか言って一番熱中してるのは藤代だ
(コイツの相手はするだけ無駄だ・・・)
それよりも携帯が鳴ったという方が気になって携帯を手に取った
見てみるとメールが来ていた
(誰から・・・)
・・・・
・・・・・
は?
「?どうしたんだ三上」
・・・・
何か渋沢が心配そうな顔をして俺を見てるがそんなの気にしてる場合じゃない
「わりぃ渋沢 俺今から出てくる!」
言うや否やベットの下に隠している靴を引っ張り出す
ちなみに、この間水野に会いに行った時にも活躍したあの靴だ
「今からってもうすぐ点呼の時間だぞ?」
「うまく誤魔化し解いてくれ!」
つーか点呼なんてどうでもいい
毎回誤魔化して貰ってる渋沢には悪いけどな
「あれ。三上先輩出かけるんですか〜?
もしかして彼女からの呼び出しだったんすか?」
「五月蠅いバカ代。お前は大人しくゲームでもやっとけ」
何でこういうときだけ気付くんだよ。犬め
酷いっす・・・なんて聞こえてくるけどそれも無視
「あ、三上先輩・・・」
「あぁ?」
今度は何だよっ!?
人が急いでるって言うのに今度は滅多に喋り掛けてこない笠井が話しかけてきた
でも笠井は何か言いたそう、なだけで結局何も言わないで
「何でもないです」
とだけ言った
何を言うつもりだったのか気にはなったけどそんなの気にしてる場合じゃなかったからもう無視して窓縁に足を掛けて
夜の外へと飛び出した
ちなみに
来ていたメールはこういう内容だった
『件名:無題
今 武蔵森の傍のコンビニにいる』
送り主は言うまでもなく
・・・一体何なんだ?
別に来て欲しい、とか言われた訳じゃねーけど
滅多に会えなくなってしまった妹が近くに来てるんだったら行くしかねーだろ
・・・そうじゃなくても最近イライラして・・・話がしたいって思ってたんだから
「・・・・ホントに行った・・・」
思わず呟いてしまった
「ん?タクなんか言ったー?」
誠二が不思議そうにこっちを見てきたけど 何でもないって言っておいた
お昼過ぎにちゃんからメールが来た
ちなみに内容は・・・まぁ簡単に言うと「協力してくれませんか?」
何をするんだろう?って思ったけどとりあえず協力することにした
協力するって言っても部活の終了時間と寮の門限を教えてあげただけだけど・・・
たった今の三上先輩の行動を見て分かるように
どうやら三上先輩が関係してるみたいだ
(あんなに焦った三上先輩見たのは初めてちゃんと会ったとき以来だな・・・)
思えばあれが全ての始まりだったんだっけ
っと思い更けてる場合じゃなかった
誠二とキャプテンにばれないように携帯を取り出す
急いでちゃんにメールを送った
『件名:無題
三上先輩が今 寮を出たよ。
点呼の方は同室の先輩と何とかします』
内容はこれだけ
送信したらすぐに返事が返ってきた
『件名;無題
ご協力感謝します!同室の人にもよろしく言ってて下さい。
亮は出来るだけ早い時間に帰したいと思います 』
まるでお母さんみたいな文面にちょっと吹き出しそうになった
・・・っていうか今、三上先輩の顔みたら絶対吹き出しそう
そんな笑いを何とか堪えて携帯をポケットに仕舞う
目の前にはついさっき三上先輩が走り去っていった窓が開いたままだった
よっぽど急いでいたんだろう
それほど三上先輩を動揺させるメールを打てるなんてきっとちゃんくらいだ
そんなことを、思う
さぁちゃん
君はこれから何をするつもりなの?
-------------後書き----------------------------------------------------------------------------------------------------------
う〜わ〜みかみん視点なんて初じゃなですか?
笠井君視点は二度目なんですが・・・何気に緊張しました。
そしてまた無駄に長くなったなぁ・・・最近話をまとめるコトが出来無くって駄目駄目人間です。
みかみん〜助けて〜(無理
10月15日 砂来陸