「あんまり綺麗な所じゃないけど・・・・」

部室のドアを開ける前、竹巳君はそんな前置きを言った

その時はあんまり深く考えなかったけど





本日ハ晴天ナリ





ここはどこだろう

部室の中に入っての私の感想

いや、むしろなんだココはって感じだった

だって部室のドアを開けて私の目に飛び込んできたのは

まずお菓子のゴミ

そして散乱した・・・あれはサッカー雑誌か?そんなのや何かとにかくプリントが散乱してて

なんだコレ

ちゃん?」

なかなか中に入らない私を不審に思ったのか竹巳君に声を掛けられた

っていうか竹巳君は平気で入ってるし

おずおずながら私も中に入った

「おじゃまします・・・」

「ここ、座って良いよ」

「ありがとう・・・」

正直に言おう。私は今ものすっごく居心地が悪い

っていうか何でこんな部屋で人は生息できるんだろう ※ここで寝泊まりしている訳じゃありません

「あ、あのさ竹巳君。サッカー部ってマネージャーとか居ないの?」

普通、部室ってマネージャーが掃除するよね?

てか私はしてる!

さすがに翼達が使ってる棚には手を出さないけど床の掃除とかは私がしてる!

それに部室にはボトルとかビブスとかも置いてあるから・・・・清潔第一だよね!?

「一応いる事は居るんだけどー・・・・」

・・・・いるんだ・・・・いるのにコレなんだ・・・・

「でもあんまり仕事とかしてくれなくって・・・・」

それってどんなマネージャーですか

「キャプテンとかがたまに掃除するんだけど・・・約一名ちらかすのが上手なのがいて・・・・」

この瞬間、ふと頭をユースの犬がよぎった 何故だろう

そして竹巳君が一瞬すごく疲れた顔をした 何故だろう

「・・・お疲れ」

よく分からないけどとりあえずそう言ってみた

竹巳君は何か悟った顔で「ありがとう」と言ってくれた



「亮達はいつごろ戻ってくるのかな?」

そうだ、コレが大事だった

「正確な時間は分からないけど・・・結構遅くなると思うよ?」

うぅ〜ん・・・遅くなるのか・・・・

じゃあ今日の所は諦めて帰るしかないなぁ

だって今日は将君に御馳走作るって決めてたし(さぁ何ででしょうね)

しょうがない

「ごめんね竹巳君。迷惑掛けちゃって・・・・」

っていうか迷惑なんてもんじゃないよね

「迷惑なんて思ってないよ」

・・・・・神様に見えるよ・・・竹巳君・・・・!!

ホントに亮の後輩なの!?

亮に何かされたら是非私を頼ってね!!(実の兄を何だと思ってるんだろうか)

「あ、ちゃん一つお願いがあるんだけど・・・」

「何?何でも言って!」

出来る限りのことさせて頂きますとも!

「携帯の番号教えて欲しい・・・・な」

ちょっと照れたように言った竹巳君


予想外の『お願い』だったけど

それくらいならお安いご用ですよ

だって

私のケータイアドレス帳ガラガラだもん!(うっわ寂しい)

まぁそれは置いといて、竹巳君なら教えたって・・・友達だし・・・・


・・・・


友達だよね!?

よくよく考えたら私と竹巳君って数えるほど(2回)しか会ったことないんだ・・・!

しかも何気に出会いからして既に可笑しかったよ・・・・!

ちゃん?」

「え、あ、ハイ。これケータイの番号とアドレスです!」

私と貴方は友達ですか?なんて聞けないよ・・・

これも全部亮の所為だ!(八つ当たり)


「ありがとう。

 友達なのに連絡先も知らないって可笑しいかなって思って」


そう言って竹巳君はまた照れたように笑った

「・・・そうだね」

私も、顔が熱くなるのを感じた そして慌てて俯いた

だって面と向かって友達、なんて言われたの初めてだったんだもの・・・

「・・・ちゃん?」

・・・・ダメだ顔が熱くて上げられない・・・・絶対真っ赤だもの・・・

「竹巳君。掃除していい!?」

「え?」

「むしろさせて!」

竹巳君の返事も聞かずに私は立ち上がってその辺に散乱してるプリント、雑誌なんかを集め始めた

それからお菓子のゴミも開いてる袋に押し込んでいった

竹巳君が呆然としてるの知ってるけど今はまだ顔がまともに見れない

精一杯の照れ隠しなのです


それからしばらくして・・・部室はそれなりに見れる程度に綺麗になった

「・・・・すごいね」

「・・・ありがとう」


てか

もっとまともな照れ隠しは浮かばなかったんだろうか、自分

ちょっと悲しくなったのは内緒だ


「じゃあ今日は本当にありがとう」

「ううん、こっちこそ部室の掃除までしてもらっちゃって・・・」

いや、あれは私が勝手にやったことなんで・・・・ハハハ

「またね」

「うん、それじゃ」


相変わらず私の予定調和は行き当たりばったりで

いろんな事が未だに不確定



その日の夜、早速竹巳君から電話が来た

「はいもしもし?」

ちゃん?竹巳です』

私は竹巳君の電話番号を訊いてなかったからか竹巳君は律儀に自分の名前を言った

「亮の様子・・・どうだった?」

ちゃんとお見舞いで謝れただろうか・・・?

亮ってば無駄にプライド高いからなぁ知らんぷりしたのかもしれない

『それが、ちょっと予想外の事になって・・・』

予想外の事?

一体何があったんだろうか?

『三上先輩・・・・途中でいなくなって・・・お見舞い行かなかったんだって』


・・・・・何ですと?


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-------------------------後書き----------------------------------------------------------

また支離滅裂な内容だなぁ・・・
だいたい武蔵森って男女の校舎違うからマネージャーって無理だよね・・・?
いろんな事が不確定ってズバリ僕の事だよ・・・トホホ

                              8月20日 砂来陸