「中学でフラットスリーが出来る学校があるなんてすごいですね」
「私に言わせればフラットスリーを知ってる中学生の方がすごいと思うわよ?」
え、普通だと思ってたんだけど・・・
本日ハ晴天ナリ
サッカー部に入部して初めての休日が来た
それはにとって初めての部活ということで
さっそく練習風景を眺めていたのだが
「ちゃん、ドリンクの準備した?」
「あ、はい。タオルもちゃんと準備しました」
なかなか良好らしい
元が働き者(主婦だから)のは部活に来る早々部室の片づけから始め、
それから洗濯物、記録録りと普通の女の子なら倒れてしまいそうな仕事の量を平気でこなした
「ちゃんが来てくれて本当に助かったわ〜」
しみじみと玲が呟く
「こんなの普通のことですよ。私なんて全然役に立ててないと思います」
苦笑混じりには言う。それは決してお世辞で言ったわけでは無いのだがは気付いていない
「テーピングは下手だし、マッサージだって出来ません。
これから頑張って覚えていこうと思ってるので」
真面目にそう言うの横顔を見て
(普通の中学校のマネージャーがそこまで出来たらむしろ不気味じゃないかしら)
と玲は思わざるを得なかった
「、ドリンクちょうだい」
休憩時間、マネージャーが一人きりであるは大忙しだった
「はいっ」
コップに麦茶をついでそれを部員一人一人に手渡していく
「なんでボトルじゃないの?」
コップを渡されていささか不機嫌そうな翼
「部室に置いてあっただろ?」
「あれ一体どれだけ放置してたのよ。カビが生えてたし中には蜘蛛が入ってたのもあったんだけど
それでよければ麦茶をお注ぎしますが?」
「コレデイイデス」
相変わらず不機嫌そうな顔だけど一応飲んでくれただけ良しとしよう
そう思いどんどん配っていく
(っていうか蜘蛛が入っていたのを見ては平気なのか?)
「マネージャー。タオルねぇの?」
「あっちょっと待って!」
濡らして固く絞ったタオルを投げてやる
「サンキュ」
「おうよ」
何故か男前
なんだかんだと色々あったがはいつのまにかサッカー部の面々とは馴染んでいた
名前で呼ぶのは翼達だけだが
「飲み終わったらタオルとコップはその辺に置いといてー!後で回収するから」
はそう叫ぶと今までの練習で使っていたビブスを集めて洗濯機へと向かっていった
「すっげーな」
お茶を飲みながらロクが言う
「あぁ、あんだけ動いておいてよくまぁ平気だよな」
「今までのマネージャーは半日でダウンしてたしな」
それに続きマサキと五助も頷く
「ま、運動部の部長と40分鬼ごっこしても逃げ切れるようなヤツやしな」
ナオキもそう言ってお茶を一気に飲み干す
「さすがみんなが見込んだだけの事はあるわねぇ」
ちゃっかり会話に混じっている玲さん
「さっ、洗濯物も終わったし。コップとキーパー回収しなきゃな」
そんな会話が繰り広げられてるともつゆ知らずはさっきまでビブスが入っていた籠を抱え直した
「ただいまー」
マネージャー業を終えて帰り際にスーパーに寄って買い物までしてきたが帰り着いたのはもう6時を回った頃だった
しかし、それでも依然ケロッとしている
疲れ知らずとはまさに彼女の事だろう
あっという間に料理をし、上手に出来た茄子とひき肉のみそ炒めは風祭家へのお裾分けとして持って
はお隣さんへと向かった
ガチャ
何の躊躇いも無く合鍵でドアを開ける
「こんにちはー」
「あっちゃん」
部活が終わって帰ってきていたらしい将君が出迎えてくれた
「将君。久し振りだね」
「うん、最近部活忙しかったから。」
顔中に何かと傷を作っている将君を見れば部活もよほどハードだったんだろう
「お疲れ様。今日は早かったんだね?」
勝手知ったる何とかというやつで部屋に上がる
将君も大して気にしてないようだ
「明日だっけ?春の新人戦って。相手何処なの?」
茄子ひき肉のみそ炒めをタッパーからお皿へと移しつつ尋ねる
「?どうしたの」
なかなか返事を返してくれない将君に首を傾げる
すると将君はちょっと困ったように笑った
そして
「武蔵森、なんだ」
皿に移していた手を止める
自分の耳を疑ってしまった
(今、何て)
驚いて手が止まっている私を見て将君はまた困ったように笑った
「明日、武蔵森と試合なんだ」
どうやら
聞き間違いじゃないらしい
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何とか書き上がりました(^^;)
一応ながら原作に沿ってると思いません?(聞くな)
結局GWだっていうのにあんまりUPできてませんよねぇ
もうすぐテストだしどうなる事やら・・・・
UPするの遅くなってすみませんでした!!
5月10日 砂来陸