無我夢中から暗中模索

支離滅裂な試行錯誤だ

・・・人生なんてそんなもんじゃない?



本日ハ晴天ナリ




お弁当はまだ食べ終わってないけど諦めて、私は急いで立ち上がった

一体私は今どんな顔をしてるんだろう

ちゃん!!」

に呼び止められる

そのの今にも泣きそうな表情に殴ろうと思ってたのがばれたと思った

(やっぱりにとっては大切なハトコだもんね、さすがに殴るのは・・・・・・・・・・)

そう考え直しをなだめようと

「あのねっ顔だけはやめて欲しいの!!」

した

「は?」

「だって翼ちゃんああ見えて自分の女顔気に入ってると思うの!!それから足!!
 翼ちゃんからサッカー取ったらただの生意気な女顔になっちゃうから!!お願い!!」

・・・・・・あんたは本当に心配してるの?

「あ、顔と足以外だったらオッケーだから!」

だけは敵にまわしたくないと改めて実感した

そんなには曖昧な返事を返しておいて教室をでた

目指すのは・・・・・・・・・いうまでもない?


「マサキ?」

放送室に行くとそこには既に先客が来ていた

「翼ならもう屋上に行ったってさ」

どうやらマサキもさっきの放送を聞いてここに来たみたいだった

(ちっ翼のヤツ逃げ足が速い・・・・・・・・)

わざわざ放送室まで来たというのに今度は屋上まで足を運ばなくてはならなくなった

はっきり言ってストレスがたまる

、大丈夫か?」

隣を歩いてたマサキが私の顔を覗き込むようにしてそう言ってきた

「たぶん平気」

実際はあんまり平気じゃないけどそう言っておかないとマサキにも迷惑を掛けるから

話を聞いてみるとマサキも放送の事は知らなかったらしい

「購買部で昼飯買ってたら放送が聞こえてな。かなりびびった」

屋上への階段を上っていく

だって好きでサッカー部に入らねぇ訳じゃねーのにな」

え?

その言葉に驚いて私はマサキの方を向く

「マサキは何で私がサッカー部に入らないのか知ってるの?」

「ま・一応な。他の奴らは気付いてねーみたいだけど」

相変わらず飄々とした態度のマサキ

でも良いヤツなんだよなぁ

だって翼は気付いてくれなかったもの

「翼はがサッカー部に来るって信じて疑わなかったからな」

「そもそもそれが可笑しいのよ。私入部するって言った覚えないもの」

カツンカツンと階段を歩く音が反響して大きく聞こえる

「ほんとにサッカーが好きで自分に近づいてきた女がおまえが初めてだったんだとよ」

マサキはちょっと苦笑混じりにそう言った

それは初耳で 私を驚かすには十分なセリフだった

しょうがないな、一発くらい殴ってやろうと思ってたけど

「マサキに免じて放送を撤回してくれたらもう何も言わないよ」

私だって出来るなら翼と喧嘩なんてしたくないし

うん。ちゃんと放送撤回してくれたらもういいや


やっと屋上に辿り着いた

少し錆びて音のするドアへと手を掛ける


ふと 声が聞こえた

ドアの向こう側からとても聞きなじんだ声が

「・・・・・・・・・・・・・全くありえないよねのやつ」

「でもあれはやりすぎじゃねーか?」

「いいんだよあれくらい。だって僕が誘ったのにサッカー部に入らなかったんだよ!?あれくらい当然だよ」

「でもなー」

のやつ最近調子にのってるからいいの。それとも何?僕に指図するわけ?」

「ま、確かにはちょい生意気な所があったしな。しゃーないんちゃう?」


知らない方が良かったかもしれない言葉

でももう聞いてしまったもの

自分の中で何かが切れた

それと同時に自分の行動をどこか第三者の目で見ているような錯覚を覚える

横ではマサキが硬直している

そんなマサキは無視して私は躊躇なく屋上のドアを開けた



「げ、・・・・・」

話をしていた4人がうわずった声で私の名前を呼ぶ

「もしかして今の聞いてたか・・・・・・・・・・・?」

おそるおそるそう聞いてきたロクをちらりと一別して

「一応聞かれちゃまずい話だって自覚くらいはあったんだ」

と言ってやった

そしてそんな言葉すら自分じゃない誰かが言ったような錯覚を覚えている

一体私は今どんな顔をしてるんだろう

ロクにはそれだけ言いつつも私の目は違う方を見ていた

金髪がトレードマークの誰かさんを

ばっちりと目が合って私は真っ直ぐにナオキに近寄った

「な、何や?

焦っているナオキは無視。距離を十分に縮めていく

「悪かったわね、生意気で」

自分でも恐いくらい落ち着いた声で言った

「でもそんな生意気な女にフットサル場でナンパしかけてきたのは何処のどいつだったかしら?
 しかもボロボロに言われて振られて?確か金髪のサルだったって私は記憶してるんだけどね
 で、その金髪のサルはそれを機にフットサル場に来なくなったって聞いたんだけど。誰だったかなぁ?
 ねぇ知らない?イエローモンキー」

「なっそれは言わん約束やったろーが!!」

知るか

「じゃあしばらくナオキがフットサルしなかったのって・・・・・・」「ナオキおまえにナンパし掛けたのか」

哀れむような声の畑兄弟

ちゃうっ!誤解や〜!!なんて喚いているナオキはほおっておいて くるりと体を半回転させる

翼と目があった

「私、本当は翼のこと怒鳴りつけて一発殴ってやろうと思ったけどもういいや」

最初は驚いたような顔してた翼だけど私と目があってすぐにいつもの余裕の笑みを浮かべた

「へぇ。じゃあ自分が悪いって気付いたんだ。それともサッカー部に入ることにしたの?」

「何勘違いしてるの?なんで私が悪いのよ 私が怒らないって言ったのは翼の精神年齢が小学生以下だって分かったからよ」

翼の笑顔が引きつるのが分かる

それでも私は言葉を続けた

「自分の思い通りにいかないのが嫌なんでしょ?馬鹿じゃない?あんんた王様にでもなったつもりなの?
 女の子だったらみんなアンタの言うこと聞くと思ってるんだったら勘違いも良いとこよ」

やっぱり自分はどこか第三者として聞いているような感じがする

「泣きついてきてサッカー部に入りますって言うとでも思った?

 おあいにくさま」

「じゃあせいぜい運動部のキャプテン達と話し合いでもしたら?」

引きつった笑みでもどうにか余裕も見せようとする翼の姿は正直滑稽だった


「私は逃げ切ってみせるわ。3日間」


そこまで言うと気が晴れた

無言の空間が広がっていく中私は足早に屋上を後にする

階段を下りているとき後ろからマサキが追いかけてきたけど「ついてこないで」と強く言い放った

それで階段を下りる足音は私1人のものになった



亮がいなくなっていじめられるようになって

最初は泣いた

でも泣けば泣くほどいじめてる人達は喜ぶって分かって

泣くのがバカみたいって思った

自分の身を守るのは自分自身だから

自分自身しかいないから

負けないように強くなりたかった

「強がること」それが私を守る唯一の方法だった


そんな状態の私をいつだったか誰だったかも覚えてないけど

「青い炎みたい」と言われた

見た目はとても穏やかで静かにそこに在るのに

本当は激しく燃える赤い炎よりも高い熱を持ってそこに在る

そんな青い炎みたいだと


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---------------------後書き---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

なんじゃこりゃー!!??(聞くな)
苦労が絶えないのが「本日ハ晴天ナリ」のヒロインなんですよ☆(最悪な作者やん)
また翼さんと喧嘩?しちゃいましたねぇ
そして相変わらず助かっているマサキ・・・・この辺陸の趣味がでてますね
マサキ大好きなんです(ヲイ)
さぁこれからどうなることやら(^^;)

                                         4月7日 砂来陸