『今日のあなたの運勢は、ぶっちゃけ最悪です
今日は一日部屋に引きこもってた方が身のためですよ』
・・・・・・・・・占いなんて信じるもんか
本日ハ晴天ナリ
年に一度の恐怖の日がやって来た
「ちゃん顔色悪いよー?」
が心配そうに顔を覗き込んでくる
「・・・・・・いいなぁは」
思わずそんな言葉がこぼれてしまった
「?」
あぁを困らせちゃった
「こっちの話だから気にしないで」
そう言うとはちょっと安心した顔になった
私もつられてちょっとだけ笑顔になる
(ってなごみ系だな〜一家に一台欲しい)
しみじみとそんなことを思ってしまった
きっとこれがじゃなかったら絶対八つ当たりしていたと思うから
だって
「E組ー移動を始めて下さーい」
来たっ
笑顔が一気に消え去るのが分かる
「あ、もしかしてちゃん・・・・・・」
あぁ、遂ににも分かっちゃったか
「言わないで・・・・・」
聞きたくないんです
身体測定
それはにとって年に一度の悪夢と言っても過言ではない(今、大げさだとか思ったヤツ殴るよ?)
一世一代行事だった
「あらぁ大きいわねー」
「ハハハ・・・・・・」
思わずこの先生を殴りたくなってしまったよ
(絶対 身長、伸びてるだろうなぁ・・・・・亮にも言われたし・・・・・はぁ)
ドキドキしながら身長計に乗る
(っていうかさー・・・・・・・私の番になる時そんな前の人の二倍くらいまでに上に上げられるとさすがに凹むんですけど)
そんな私の心情を知ってか知らずか先生は一番上まで上げてくれやがりました
(たぶん後者だろう。後者であってほしい・・・・・・・・・・!!)
カツンと軽く頭に振動がくる
(せめて1センチで!悪くても2センチくらいで・・・・・・・・・.!!)
「えーっと166センチね。あらぁ1年女子の中では一番よ。すごいわね」
ぽっぽっぽー鳩ぽっぽー 豆がほしけりゃそらやるぞ ←大混乱中
って・・・・・
「166!?」
思わず大声を上げて聞き返す
「えぇ。166センチよ」
・・・・・・・・・・ありえない
(冗談でしょ・・・・・・・・まさか一年で5センチも伸びるなんて・・・・・・・・・)
「すごーい166センチだって」
「いいなー私もあと5センチ欲しいなー」
「モデル並じゃない?」
なんだかあっちこっちで好き放題言われてるけど
(私にはどれも喧嘩を売ってるようにしか聞こえないっつーの)
あぁ。今日ほど親の遺伝子を恨めしく思ったことはありませんよ。
175センチのお母さんに183センチのお父さん
「ごめん。私、次の時間さぼるから」
あまりのショックに教室にいるのも憂鬱で
私はにそう告げた
「ええっ!ちゃん・・・あんまり落ち込まないでね?」
「ん。」
一応、頑張って笑顔で返事を返したつもりだけど上手く笑えてなかったみたいでにはさらに心配そうな顔をさせてしまった
(・・・・・・屋上にでも行こう)
別に場所はどこでもよかったんだけど一番屋上が1人になれそうだったから
思った通り屋上には誰も居なかった
「良かった・・・・・・・・」
1人呟き、念のために水タンクの上に登る
「はー」
大きな溜息
「情けないなぁ・・・・・」
身長が伸びたのは何も今回が初めてじゃない。毎回これくらい落ち込んでいた気もする
行き場のない気持ち。前はどうしてたっけ?
「あ」
そうだ、思い出した
制服の内ポケットからケータイを取り出す(校則違反です)
ピッ
ワンコールだけ鳴らしてすぐさま切る
もしかしなくても向こうも今授業中だから
着信を見て夜にでも電話してきてくれたら上出来だろう
「──っ」
そう思ってポケットにまたケータイをしまうとすぐさまケータイのバイブが鳴った
着信は───・・・・
「・・・・・今授業中じゃないの?」
自分から電話したくせにそんなことを言ってしまった
『さぼってた。そういうお前は授業中じゃなかったのか?』
「亮と同じ。さぼってた」
安心できるテノールの声。あぁ亮だなぁって実感
携帯を持ったまま寝っ転がる
私の心境とは裏腹に空は青く澄んでいた
『お前今、屋上にいるのか?』
何故分かる?
『空見てみろよ。すげー綺麗だから』
ビックリした。
何にってそりゃぁ全く同じ事を考えてたからかな
たぶんそれだけじゃないんだと思うんだけど、うーん上手く言えない
亮は相変わらずちょっといい人だ
何でさぼってるのか、とか電話してきた理由とか聞いてこなかった
「亮さー身長どれくらい?」
関係のない話を少しだけして、私はようやくそれを尋ねられた
兄に身長聞くだけでそんなに緊張するもの?って思うかもしれないけど緊張したんです
『あー?昨日測った時172だったけど?』
172・・・・・・・・・・・・・
おっけー!!
さすがに亮より大きかったら立ち直れなかったわ
「亮、ありがと。落ち着いた」
ゆっくりと体を起こす
『そりゃ良かったな』
結局、亮は何も聞いてこなかった
「よしっ」
そろそろ教室に戻りますか
「ちゃんー?」
お?
下を除くとそこにはとおなじみ翼達が居た
「どうしたの?みんな揃って」
急いでタンクから降りる
「が『ちゃんが落ち込んでるー』って泣きついてきたから。全く僕らまでサボりに巻き込もうなんて良い度胸してるね、」
えっ私の所為ですか?!
「だいたい身長が伸びたくらいでなんだよ。今までだって周りよりは大きかったんだから気にすること無いじゃん。
それとも何?僕に対するイヤミ?一応僕だって身長伸びたんだからね」
いや、私は何も言ってないんですけど
「もう立ち直ったんで、ご迷惑をかけました」
私は悪くないと思うんだけど一応ね。みんなだって心配して来てくれたみたいだし
「そない言ってもかてそこまで大きいわけやあらへんのやろ?」
そう言ったのはナオキ
お互いあの時のことは本当に無かったことにして、みんなと同じように仲良くなった
でも
「・・・・・・・・・・ちなみにナオキは何センチ?」
もしかすると
もしかするかもしれません
「俺か?俺は今日測ったら166やったかな」
はい。もしかしました
「で、は何センチだったんだ?」
そんなマサキの言葉には答えず、まっすぐナオキに向かって歩く
で
「どう?」
その後、ナオキの絶叫が聞こえたとか聞こえなかったとか
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とうとう「本日ハ晴天ナリ」も30話到達しちゃいましたよ。
番外編合わせたら何話になるのやら(^^;)
というわけで?ゲストにちゃんを呼んでみました
「こんにちはーv」
陸 「いらっしゃいませvではじゃんじゃん喋って下さい」
「え、いいんですか?じゃあまず自己紹介しまーすv
名前は西園寺、12才です。
家庭の事情とかいうやつで今はお姉ちゃんと椎名家(翼ちゃん宅)に住んでいます!
趣味は写真撮影です!特に翼ちゃんの写真は高く売れるんでv(おっとっと)
身長は今日測ったら144aでした〜(TT)もうちょっと欲しいなぁ
ちゃんとは仲良しですvこれからも末永くお願いします!」
陸 「以上ですか?」
「あ、ちょっと待って!翼ちゃんの写真は基本的に一枚300円!寝顔写真なんかは交渉次第ですv
欲しい人は.......」
陸 「以上!ちゃんでした!!」
<強制終了>
3月28日 砂来陸
(6月15日修正)