入学して2日目
既に学校へ行くのが憂鬱になるなんてね・・・・・・・・・・
本日ハ晴天ナリ
学校へ行くと、大概の女の子は同じ小学校の友達同士でグループをつくって話していた
(うわー私って既に浮いてる?)
3人グループで楽しそうに話している女の子達の横を通る
「でねー・・・・・」
が、その話し声が途中で途切れた
「・・・・私の顔に何か付いてる?」
さっきまで話していた女の子達が何故か自分の顔を凝視していたので(何故?)
そう聞いてみると
「いっいえ!」
女の子は顔を真っ赤にして必死に首を横に振り、否定してきた
(いやそこまで必死にならなくても良いよ・・・・・?)
どう返したらいいのか分からずそのまま自分の席に向かった
まだ席替えなどはしてないので出席番号順に並んでいる自分の席に着いたは苦い顔をした
ちなみにの出席番号はクラスで一番最後(名前順ですから)つまり窓際の一番後ろ絶好のポジションと言える場所である
(どうしようかなぁ・・・・・・・・・)
席に着いてクラス全体を見渡してみるとまたさっきの子達と目が合った
(何か私の方を見ながらヒソヒソ話なんかをやってるみたいなんですけど)
気まずくなって目をそらしそのまま、またクラスの観察を始める
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんか
すっごく見られてるんですけど・・・・・・・・・・・!!
クラス全体を見渡すと半分以上の人と目が合ってしまった
これはどういう事だろう
(な、何!?私どこか可笑しい!?)
1人や2人だったら大して気にしないのだがクラスの半分以上となるとさすがに気味が悪い
(ごめん亮、亮との約束果たせそうにありません・・・・・・・・・・)
心の中で小さく合唱して机に突っ伏して過ごすことにした
(こんな状態で友達なんて出来るのかなぁー?)
小学校の事がありあまり自分から人と接することをしないは人に注目されることが大の苦手だった
(翼達のことですでに頭がいっぱいいっぱいなのに悩みの種は増える一方。神様、私何か悪いことしましたか?)
「先生来たよ」
机に突っ伏していたら上から声が聞こえた
可愛らしい女の子の声
ゆっくり顔を上げるとそこには
(・・・・・誰?)
そこにはとても可愛いという言葉が似合う女の子が立っていた
「あ、良かった」
女の子は私が起きあがったのを見届けるとニコッと笑って自分の席へと戻っていった
ほんのりクセのある髪がふわりと揺れる小柄な女の子だった
(え、結局誰だったの?)
1年E組の教室にいるところをみると同じクラスだとは思うが
(何で私に声掛けてくれたんだろう)
の頭にはクエスチョンマークが3つほど浮かんでいた
一時間目はお決まり自己紹介だった
そこで
ようやくさっきの女の子の名前が分かった
「西園寺です。よろしくお願いしまーす」
ニコッという効果音が付きそうな笑顔の自己紹介だった
(西園寺さんっていうんだ・・・・・・・・・)
「彼女は新入生代表挨拶も務めたんだぞー」
さも自分のことみたいに嬉しそうに担任の先生が言う
(へーすごい子なんだなぁ)
ただボーっと自己紹介を聞いて西園寺さんを見つめていると
西園寺さんも私の方を見た
(あ、目が合っちゃった)
ニコッ
目が合った西園寺さんは嬉しそうに笑ってきた
(─っ)
どうしていいか分からずパッと横を向いてしまった
やはり、人と接するのが苦手なであった
「ね、三上さん」
休み時間
彼女、西園寺さんは私の所へやってきた
「・・・・・・・・・何?」
やっぱりどう返していいのか分からなくてそれだけ言った(決して怒ってる訳じゃないよ!)
「三上さんって美人だよねっ」
「は?」
かなり間抜けな声を出してしまった
それから、何故か西園寺さんは休み時間の度に私の所へ来た
「三上さんって何処の小学校から来たの?」
「趣味は何?」
「選択教科何にするか決めた?」等々・・・・・・
(な、何でそんなに私に構うの?)
こっそりと西園寺さんを見ていると
何もしなくても友達が集まってくるタイプだということが分かった
自然に周りに人が寄ってくる
そんな人
なのに
(何で私なんかに声を掛けるんだろう)
同い年の女の子とあまり喋ったことのないはいっぱいいっぱいだった
決して嫌なわけじゃないじゃないけど
あっという間に昼休み〜
「三上さん 一緒に食べよう」
やっぱり西園寺さんは私の所へやってきた
「・・・・・いいけど」
私はそう言って椅子から立ち上がる
すると西園寺さんは私の右手を握った
「!?」
「屋上に行かない?」
イキナリ手を握られて大混乱に陥ってる私とは違って
手を握っていることがさも当たり前のように西園寺さんは笑う
『ウレシイ』と思えた
「あの・・・・・西園寺さん」
「あ、って呼んで。みんなそう呼んでるから」
「じゃあ私も名前でいいよ。ちゃん」
「」
・・・・・呼び捨てがご希望デスカ?
「じゃあ・・・・」
「うん、ちゃん!」
そうして西・・・・・はまたニコッと笑った
(あれ・・・・?)
今まで気付かなかったが
相も変わらずニコニコと笑っている彼女の顔はどこか見覚えがあった
というより誰かに似てる気がした
(誰だっけ・・・・・)
「あのね、ちゃん」
自分よりも頭一個分以上低いところから声がした
だ
座って話しているときは気付かなかったがは小さい
小柄で可愛くて本当に女の子らしい女の子だった
自分とはまるで正反対
「何?」
「私ね、ちゃんのこと知ってたの」
「え?」
私よりも半歩先を歩いていたはくるりと私の方へ向き直る
「でも、私がちゃんと友達になりたいって思ったのは私の意志だから」
何て言っていいか分からなかった
無言の私をは不安そうに見つめてくる
「怒ってる?」
そう尋ねられた
「怒ってないよ」
答えはNO
どんな形であれ私に声を掛けてくれたのは自身だから
声を掛けてもらって本当に嬉しかったから
怒れるわけない
「あ、ちゃん初めて笑ったね!」
屋上の扉を開けようとしたときが言った
「そう?」
「笑った方がずっと可愛いよ!!」
「ありがと・・・」
なんでさらっとそう言うこと言えるんだろう
私はこんなに真っ赤になってるのに
ギッと音を立ててドアが開く
初日から友達が出来るなんて思ってもなかった
(中学生活楽しくなりそう・・・・・)
半分くらい開いたドアを更に開ける
屋上には見渡す限りの青空
「遅かったね、」
があるものじゃないのだろうか
実際にあったのは
よーく知ってるある天使の笑みだった
(───・・・・・前言撤回!!)
-------------------後書き-------------------------------------------------------
ど、どうしよう...........
これじゃあまるでちゃんが同性愛みたいじゃないですか!?(落ち着け)
いや、そんな気は全然ないんですよ?
ただ今まで女の子の友達が少なかったので人慣れしてないんです!!
ってことで見逃して下さい。
ちゃんと仲良くなりました。
そしてハメられました(笑)
さぁ。ちゃんの運命はいかに..............!?
3月20日 砂来陸