校庭の片隅にある枯れ木みたいだった桜の樹が蕾を付けてて
もうすぐ春が来ると告げていた
本日ハ晴天ナリ
「長かった・・・・・」
そしてよく耐えた自分！！ ←自画自賛
今日は桜上水小学校の卒業式
つまり
（あの、クラスメイト達とようやく離れられる日！！）
なのであった
というわけではご機嫌だ
（帰ったら、お母さんと食事に行って買い物に行って・・・・・）
まだ卒業式も始まってないのには帰ってからのことで頭がいっぱいだった
「おい。三上」
・・・・・・何でアンタが出てくるかな 遠山
「何」
思いっきり嫌そうに（いや現に嫌なんだけど）返してみた
「そんなに寂しそうな顔するなよ。いくら俺に会えなくなるからって」
いいかげんにしろ・・・・・？
この顔のどこが寂しそうに見えるのか聞きたいわ
それにあんたに会えなくなってむしろ私は嬉しいし
しかし、今日のはひと味違う
「あーそうだね」
こんな馬鹿なクラスメイトに会うのも今日が最後だと自分に言い聞かせ
軽く流した
「な、なんだよやっと素直になったな
まぁ前からおまえが俺のこと見てたのには気付いてたけどな」
いや見てないし
「そんなに言うんだったら彼女にしてやってもいいぜ」
何も言ってないし
この人どっか可笑しいんじゃないですか？
「いや、全身全霊をもってお断りさせてもらうんで」
と 言ってやりました
だって当然じゃない？このままじゃあ彼女にさせられてしまうんですよ？
それなのに遠山ときたら
「なっ 人がせっかく声掛けてやったのに
テメェ馬鹿じゃねーかっ！？」
「馬鹿はどっちよ
だいたい私自分よりも小さい男って視界にすら入らないんだよね
なんか小さいのが喚いててすっごく迷惑だなぁって思うくらいで」
最後だから軽く流してやろうっていう情けをかけた自分が馬鹿だった
この手のヤツはすぐ調子に乗ってつけあがるんだから・・・・・！！
さぁここまで言われてようやく静かになった遠山の方を見てみると
「そ、そこまで言わなくてもいいじゃなんかっ
だ、だいたい俺だって最後くらいっ声掛けてやろうと思っただけなのに、」
あのー見間違いじゃなかったら遠山は
泣いてるんですけど
何故そこで泣く！？
つーかお前男だろ！？人前で泣くなよ！！
いや、それ以前に学校で泣くなよ！！
「三上さん！！何やってるの！？」
（私が悪いんじゃないのに）
三上 最後の最後まで先生のお説教を聞く羽目になりました
だから私が悪いんじゃないってば！
体育館に移動して卒業式が始まった
外はそれなりに暖かかったけど体育館の空気はひんやりしてて少し肌寒い
（ホントにいろんな事があったな）
確かに嫌なことはいっぱいあったけど
亮がいた頃はそれなりに楽しいこともあった
（ちょっと寂しいかも）
（思えばサッカー始めたのだってココが最初だったんだよね）
（嫌なヤツの方が多かったけど）
（また来てもいいかな）
卒業式はゆっくりと終わった
（お母さん仕事終わったかな）
そう、実はお母さんこと都さんは本日お仕事
午前中だけって言ってたから（ホントは午後もだったらしいけど無理言って午前中だけにしたらしい）
お昼は一緒に食べにいく約束したんだけど・・・・・
（もしかしたら無理かなぁ）
式が終わって外に出るとケータイのバイブが鳴った
先生達に見つからないようにそっと見ると
普通、卒業式が終わったらみんなで写真を撮ったり先生に挨拶に行ったりして過ごすものなんだろうけど
私は急いで学校を出た
出るつもりだった
というか出なきゃいけなかった
だって
「ちゃん卒業おめでとう」
みんなの視線はある一点に釘付けだった
その一点には
真っ赤な外車のオープンカーと
にこやかな笑顔の功さんがいた
（遅かった・・・・・）
『送信者；功さん
やぁ ちゃん
卒業おめでとう。さっき都さんから連絡があって
仕事で迎えに行けないらしいんだ
だから僕が代わりに迎えに行くから。よろしく』
「誰？あのカッコイイ人」
「三上さんの知り合い？」
「きゃー王子様みたい！！」
「あっ、手ふってるぅ！！」
・・・・うふふ 大・注・目
本当に最後の最後まで忘れられない想い出満載でした
さて、何はともあれ
三上 無事、桜上水小学校卒業することが出来ました
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ちゃん卒業おめでとうございます！！
ってことで小学生編はこれにて終了でっす☆
でもまだ春休みの話も書くからそう考えたらまだ続くかな？
小学生編でこんなに長いってことは中学生編はどれくらいの長さになるんだろう（汗
まだまだ続く「本日ハ晴天ナリ」今後ともよろしくお願いします！
３月９日 砂来陸