家に帰り着いたらまず
水のしたたり落ちる本をベランダに干した
本日ハ晴天ナリ
それからシャワーを浴びる
本当は湯船に浸かりたかったんだけどそんなことしてたら待ってる間に風邪ひきそうだから諦めてシャワー
湯船には劣るけどそれなりに体は温まった
「あ。一応電話してた方がいいかな・・・・」
首にタオルを掛けてケータイを手に取る
そしてコール
『どうしたの?ちゃん こんな時間に』
電話の先はお母さん
「ごめんね、仕事中だったでしょう?
ちょっとクラスの馬鹿な男子に水掛けられちゃってさ。シャワー浴びに家に帰ってきたところだったの。
でね、もうめんどくさいから学校行かなくていい?」
めんどくさいって・・・・って思うかもしれないけど
どうせ学校に行っても先生にウダウダお説教されるだけ。それに何よりあの遠山とか言うヤツに
会いたくない
『大丈夫なの?
学校は休んでも良いわよ。当然
そんなふざけたことするようなクラスメイトが居る学校なんて行かなくて良いわよ』
「ありがと」
こういうとき理解力のある親っていいな
お母さんは知ってる
私が学校でイジメにあってることを
前にランドセルに彫刻刀で落書きされたときなんて学校に乗り込んできたくらいだし
あのあとは大変だったなぁ(遠い目)
『今日は帰りがちょっと遅くなるかもしれないから
よろしくね。後、電話には出なくて良いから』
「分かった」
電話に出なくて良いっていうのはたぶん先生から電話が来るだろうから出るなってことだろうな
ピッ
電話を切って髪にドライヤーをかけに行く
ここまで髪が長いとドライヤーをかけるのも一苦労だ
さて、予定外の休日
一体どうやって過ごそうか
まずは朝やりかけだったラッピングを済ました
全部で8個(さて、誰の分でしょう?)
本当は将君の分も作りたかったんだけど渡せそうにないから諦めた
それからちょっと寝て(誰かさんの所為で寝不足だし)
お昼ご飯を作って
部屋の掃除をして
そんなことをしてたらいつの間にか時計の針は3時を指していた
「そろそろチョコ渡しに行こうかな.......」
お気に入りのコートを着て作ったチョコは大きめのトートバックに入れて
Let's go
と言ってもまずはお隣さんに
呼び鈴を鳴らす
いるかな?
「はいはーい ってちゃん!?」
出てきた功さんはちょっと驚いた顔をしていた
そりゃそうだよね、普段は合い鍵で入ってるし
「どうしたの?この間掃除に来てくれたばっかりだよね?」
あぁそうだった
「今日はバレンタインデーなのでこれどうぞ。
お客さんからももらうと思うんですけど」
そうだ、よくよく考えたら功さんはお客さんからもたくさんもらうだろうなぁ
何たって正真正銘のホストだし
「ありがとう、美味しくいただくよ」
でも功さんは笑顔で受け取ってくれた
こんな笑顔が奥様方の心を掴むのかしら?
「上がっていくかい?」
それからちょっと雑談を交わした後 功さんにそう誘われた
「いいえ、これからちょっと行くところがあるんで」
丁重にお断りして
はマンションを出た
(バスの時間間に合うかな?)
ちょっとだけ早足になりながらバス停に向かう
空には飛行機雲が浮かんでいて
なんだか少し嬉しくなった
----------後書き--------------------------------------------------------------------------------------------------------
久々の更新になってしまいました(−−;)
いや、本当はもっと早く出来上がっていたんですよ?でも何故が全部消えてしまって
また最初っから書き直していました(^^;)
あぁ悲しい
さて、今回は短かったですね
実はバレンタインデーは4つに分けようと思いましてこれは2つ目ですね
これからも見守っていて下さい
あ、前回ヒロインは遠山という男の子に水を掛けられましたが
ぶっちゃけヒロインはあまり気にしてません(ヲイ)
「だってあんな低レベルでバカな男子のやることをいちいち気にしてたら時間の無駄じゃない」
だそうで
強いぞヒロイン!!
2月11日 砂来陸