みんなと一緒にいるのはとても居心地が良くて

とても楽しかったんだ

本当に




本日ハ晴天ナリ





自分からさよならしたのになぁ

気が付いたらため息ばっかりついている自分に苦笑する

結局あの日以来フットサル場へは行っていない



GAME OVER



女だってばれたらそれで終わり

それは一番最初に決めていたこと

それは翼達のことを信じてるとか信じてないとかそんな事じゃなくて



信じてるとか



信じてないとか



「そんな事じゃないんだよね・・・・・」

お気に入りの音楽を聴いても気は晴れない

そうやってズルズルともう1週間も経つ


突然ケータイが鳴った

ベットに放りだしてあるケータイを手に取る

一瞬呼吸が止まる

ディスプレイには「着信:マサキ」と表示してあった

どうしよう

このまま無視をするか悩んだが結局出ることにした

「・・・・もしもし」

?』

電話の向こうから前と変わらないマサキの声が聞こえてきてちょっと安堵した

『おまえ今日来なかったけど 本当にもう来ないのか?』

「・・・・」

うんって言うだけなのに何故か言葉がでなかった

『やっぱちゃんと話しねぇ?翼達もけっこう落ち込んでるみたいなんだ』

終わりにするはずだったのに

「いいよ・・・・・」

『じゃあ今度の日曜日に××の前で』

「分かった」

諦めは良い方だと思ってたけどやっぱりまだ諦めきれてなかった



でも



今度こそ



本当に終わりにするから




あっという間に日曜日はやってきた

思わず目を細めてしまうくらいに晴れた空に複雑な気分を覚えながらも

着替えを始める

どういう格好するか悩んだけど結局ジーパンにトレーナーという普段とあまり変わらないものにした

帽子は被ってないけど

「ふっふっふ〜」

「!?」

上からジャケットを羽織っていると突然不気味な笑い声がした

声の主は

「・・・・・お母さん」

なんとお母さんこと三上都さんがドアの隙間から覗いていた(かなり怖い)

「どうしたの?」

そんな変な笑い声上げて

ちゃん今日、男の子とデートなんでしょう?お母さんこないだ電話の内容聞いちゃったのよねっ」

「いや、デートじゃないし。それに何で電話聞いてるのよ」

これはデートの内に入らないし(むしろ決闘に近いよね)

「そんな謙遜しちゃって紹介は今度してくれればいいから!で、ちゃんそんな格好でデートに行く気なの?」

「だからデートじゃないってば」

一応、そう言ってはみるものの

お母さんは私の発言を綺麗に無視して話を進めていく

「駄目よ ちゃん!せっかくのデートなんだから!!お母さんに任せなさい!!」

「えっ、ちょっと何するの!?」

「お母さんに任せておけば悪いようにはしないわ!!」←悪役のセリフだ・・・・

間を置かずお母さんは私の服をはぎ取り着せ替えを始めてしまった




お母さんのバカーーーー!!!

とても視線を感じるバスの中では心の叫びを上げた

結局あれからお母さんに素晴らしい格好で家から見送られた

素晴らしい格好とは?

(何が悲しくってスカートなんて履かなきゃいけないのよ......)

きっと卒業式までは履くことはないだろうと思っていた

スカートに黒のハイネックそれからコート

どうよ?

ご丁寧にネックレスまで付けてくれたお母さんの感想は

「これでモデルになれるわ!!」

だよ? いやならないから

かなりの視線を受けながらもなんとか目的地へ着いた



(あ、マサキ)

待ち合わせ場所にはすでにマサキの姿があった

翼達はまだ来てないみたい

「マサキ」

が来たことに気付いてなかったマサキに声を掛けると

?」

何故だか疑問系で名前を呼ばれて観察するような目で見られた

「この格好変?」

分かってますとも、どーせ似合いませんよスカートなんて

「いや・・・」

じゃあ何さ

「翼達には○ックで待っとくように言ったんだ。そっちの方が話しやすいだろ?」

マサキって普段は仏頂面だけどこの辺に優しさを感じるな


だから ゆっくりと歩きだそうとしたとき

「おまえ本当に女だったな」

とマサキが呟いたのは まぁ聞かなかったことにしよう




「あのな、」

2人並んで○ックに向かってる途中

マサキはずっと何かを言いたそうで でも結局言ってくれなくて

○ックの入り口でようやくしゃべり出してくれた

「何?」

それでもまだ言うのを躊躇っているのか無駄に「あ〜」とか言ってる

「だから何?」

私がちょっと不機嫌そうに聞くとようやく意を決したみたいで

「いいか、まず謝っとけ。それから翼に何言われても気にするなよ」

「は?」

なんだそれは

「いいか絶対だぞ」

なんだかよく分からなかったけどマサキがあんまりにも真剣な顔だったから

「う、うん」

とりあえず頷いておいた



「いらっしゃいませー」

定員さんの可愛らしい挨拶が店内に響く

店内をぐるりと見渡すと


一番奥の席に

翼と五助、ロクが座っていた

さぁこれからどうなるんだろう

マサキの後ろからゆっくりと一番奥の席に歩いていく


Next

-------------後書き------------------------------------------------------------------------------------------------------------

とほほです
何がとほほか。それにはいろんな意味が込められているのであしからず
都さんのキャラが好きだ☆
次回ようやく翼さんのマシンガントークが炸裂します(え)
更新が遅くなってしまって申し訳ありませんでしたm(−−)m
もしよかったら次回もおつきあい下さいな☆
                                1月31日 砂来陸