目に見えるものだけが真実だとか

実際に見えてるものだけが本当だとかそう思ってた訳じゃないけど





本日ハ晴天ナリ





<翼Ver.>

の顔って見たことなくねぇ?」


フットサル場でを待っているとき

唐突に五助がそんなことを言ってきた

「何言ってんだよ」

あきれ顔で翼が聞き返す

「いっつも見てるだろ」

「だけどよーいっつも帽子被っててさ、顔はよく見えねーじゃん。それにあんま喋ねーしさ」

なるほど。言われてみればそうだ

「なぁ、ちょっと見てみたくねぇ?」

「たまには五助も良いこと言うね」

(((たまにはって・・・・・)))

それから少し話し合って帰りに後をつけることにした

マサキだけはあまり乗り気じゃなかったけど




「そろそろ帰る」



来た



「じゃーな」 「またな」

いつも通り見送ったフリをしておいて追跡開始!


僕が先頭で次に五助、ロクって順になっての後を追った(マサキはその数歩後ろから来ている)

「おい翼 公園入ったぜ」

「分かってるよ。僕のこと何だと思ってるの?」

五助とそんな会話をしながらも目はちゃんとを追っている

あ、ベンチに座った

そして

缶を持っていた手を止めて帽子へと手を掛けた

(は?)

髪が現れた

そりゃあさすがにスキンヘッドだとは思ってなかったから髪があるくらいは別に構わないんだけど

長いポニーテールと一緒に見えたの横顔は明らかに



女だった



グラリ

あまりにも予想外の事すぎて思わず倒れそうになった

僕の上には五助、その上からロクが下の奴に体重を掛けながらのことを見てたから(マサキはやっぱり後ろで一人離れて見てる)



どうなる?



だるま落としの現象と一緒 下が倒れたら上の物も全て倒れる

ザザザッ ドサドサッ

さすがににばれた

思いっきり驚いた顔でこっちを向いている

僕たちも何て声を掛ければいいのか分からなくて


そのまま沈黙が訪れた




「ごめん」




先に沈黙を破ったのはの方だった

「おまえ女だったの?」

やっとの事でそれだけ尋ねる

「色々言いたいことはあるだろうけど・・・・もうここには来ないから」

いつも聞く声より少し高めの声音はそう告げた

ここには来ない?

それってもうフットサルしないって事?

ちょっと待てよ!!

「ちょっ・・・・!!」

呼び止めようとしたけどすでに時遅し

追いかけようにもこの体勢じゃ・・・・・・五助もロクも早くどけよっ!!

はあっという間に身をひるがえして走り去っていってしまった




それから一週間経って次の水曜日が来たけど

が現れることはなかった



Next

-----------後書き----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

えぇーなんかシリアス気味?
まぁた中途半端だし(−−;)
こんなのを読んでくれた貴方はすごい!!(笑)
さて、次回はもうちょっと明るい内容でかけることを祈ろう
                                 1月28日 砂来陸