いつも通りの朝が来た

まるで昨日 武蔵野森に行ったのが夢みたい。






本日ハ晴天ナリ




朝6:00 起床

「おはようお父さん」

まずはお父さんの写真に挨拶 私が2才の時に無くなったわけだからほとんどお父さんに関する記憶がないんだけど

寂しいとは思わない。亮やお母さんがいるしね


「おはよう ちゃん」


噂をすればお母さん


「おはよう お母さん」


お母さんも私の横に並んでお父さんに挨拶する



「? どうかした?」



私の視線を感じたお母さんは首を傾げた

「お母さん やっぱり身長高いね」

しみじみと私が呟くとお母さんは笑顔で

「あらちゃんだってまた背伸びたんじゃない?あっという間にお母さんを抜くかもね」

「縁起でもない言わないで下さい」

そう私のお母さん 三上 都(30才)は身長175センチ (ちなみにお父さんは183センチだった)

だからこの私の異常な身長は親譲りであって不可抗力なんだよね・・・・

お父さんへの挨拶も済んだところで私は朝ご飯作り お母さんは洗濯物を始める

別に決まってる訳じゃないけど だいたい三上家の朝は毎日こんな感じ

(あ、食パンがある。今日はパンでいいかな)

食パンの上にケチャップを塗り冷蔵庫に残っていたハムを乗せるそしてその上にはとろけるチーズ 後はレンジで焼くだけ

これで簡単ピザのできあがり

あとは昨日の残りのポテトサラダがあるし

さて、パンが焼き上げるまでにちょっとお母さん達の事でもお話ししますか

年を見て『えっ』って思った人もいるでしょう。言っておくけど実母です

19才で私を 亮に至っては17才で産んだ驚異の若奥様

お母さんは中学生の頃からモデルの仕事をしていた(結構有名だったらしい)

でも当時担任だったお父さんと恋に落ちてスピード結婚(17才にて)できちゃった結婚とは違うらしいけど

結婚して3日目で妊娠が発覚したんだって

それからお母さんはモデルの仕事を辞めて家事と育児に専念したと。

でもお父さんが亡くなって・・・・

今の仕事に就いたそうです。

でもそのカメラマンになった理由っていうのが「子供達を上手にカメラに収めたいから!」だということです

なんて単純な・・・・

顔はお母さんにそっくりってよく言われるけど(よく姉妹に間違われる)性格はあんまり似てないと思う。

私はどちらかというと生真面目 お母さんはマイペースだし

レンジから良い匂いがしてきた。パンが焼き上がったみたい

お母さんも洗濯が終わったみたいだし朝ご飯をいただきますか


食器を洗い終わって身だしなみもそれなりにやって

愛用の鞄を肩に掛ける。

え、何でランドセルじゃないかって?

まぁいわゆるイジメって奴です。今までに2個ほど駄目にしてしまってね

もうあきらめて家にあった鞄を代わりに使ってるわけです

前にも言ったような気がするけど私、クラスメイトと上手くいっていません。

殆どクラスメイトと喋ることなんてないです。

でも前はイジメが結構酷かったけど最近は無視だけに変わってきて案外楽だし

・・・・こんな事に楽とかあるのかな・・・・?慣れって恐ろしいや・・・

でもそんな学校生活もあと4ヶ月とちょっと!頑張っていきます!!

「じゃあお母さん行ってくるね」

「いってらっしゃーい」

今日はお母さんより早く家を出た。いつもはお母さんの方が早いんだけど

家の鍵をポケットに押し込みながらマンションのエレベータに向かう

(む・なかなか入らない)

ドンッ!!

「きゃっ」

鍵に気を取られて前を見ていなかったからなんと誰かにぶつかってしまった。

しかも勢い余ってか後ろに倒れそうになる 思わず目をつぶる

「危ない!」

しかし後ろに倒れるより先に誰かに支えられた おそるおそる目を開けるとそこには



「大丈夫?怪我は?」

ちょっと派手だけど高そうなスーツをきた男の人が立っていた。そうその風貌はまるでホスト

「だ、大丈夫です。すみません前見てなくって」

突然のことに速くなった動機を押さえつつペコリと頭を下げた

「いいや、こっちこそゴメンね。朝帰りで眠くって・・・・」

絶対ホストだ。は確信した

「そうなんですか(微妙に返答に困るなぁ)じゃ失礼します・・・・」

あんまり関わらない方が良いと判断したは足早にその場を去ろうとする

しかし

「あ、君 ちゃんだろ?お隣さんの」

「えっ」

エレベータの少し前で立ち止まる

(そういえば・・・・)

お隣さんとのつき合いなんて全然ないから知らなかったけどお母さんが「隣は素敵なお兄さんが住んでるんですってよ♪」

何ていってた気がする。

「え・あ はい」

なんて返事すればいいのか分からなくて曖昧に返事しておいた。

そこで丁度エレベータのドアが開いて逃げるように乗り込んだ

エレベーターの窓からチラッと覗くとホスト(仮名)は笑顔(あれが俗に言う営業スマイルというやつか)で手を振っていた

一応こちらも笑顔で(でもかなり引きつっていたはず)手を振っておいた

(なんだか朝からすごく疲れた..........)




時間というのは思っているより早く経つもので.....もう放課後です

今日は委員会があったので時計はもう5時を指している

(やばい タイムサービスに間に合わない!!)←おまえ本当に小学生か?

委員会があることは前もって知っていたので今日はお財布を持ってきていた

こういう日は諦めて直でスーパーに向かった方が早い

(鞄を持って買い物するのってすっごいきついんだよねぇ・・・・)

そうちょっと憂鬱になりつつもは頑張ってスーパーに向かった。




なんでこんな日に限って野菜がオール半額なの!?



重たい鞄を肩に掛けてスーパーのビニール袋を2つ両手に持ってよろよろとは歩いていた。

はぁ つい買い込んでしまった・・・・だって野菜が半額な上にアイスも3割引だったんだよ!?

これはもう買わなきゃいけないでしょ!!

誰に向かってかわからない言い訳をしながらずり落ちてきた鞄を肩にかけ直す

(ろくでもない日ってろくでもないことが続くんだよね・・・・)

そんなマイナス思考の考えを振り払い いざ歩こうとする

ふと目の前に二つ影が落ちた

「?」

不審に思って顔を上げるとそこには茶髪の頭が軽そうなにーちゃんが2人立っていた




嫌な予感が的中した




「ねぇ君今からヒマ?」

この格好見てよくそんなセリフ吐けるな

「俺たちと遊ばない?」

遊びません てか小学生ナンパするな!!!

「いえ、急いでるんで(ホントに)」

2人の間をスススと通り抜けようとしたが

「おっと冷たいねー」

挙げ句の果てには腕を掴まれた

「いいじゃん。ちょっと一緒に遊ぼーよ」

アイスが溶ける(涙)

「離して下さいっ」

腕を振り払おうとするが所詮男と女 力の差というものにはかなわない

「何処行きたい?」

家に帰りたいです(切実)

ナンパ男1号(仮名)とナンパ男2号(仮名)は私の手を引っ張ってすでにどこかへ連れて行こうとした

(本当に冗談じゃないっ)

恥を覚悟で大声を上げて助けを呼ぼうとしたとき




ちゃん 迎えに来たよ」




どこか聞き覚えがある声で名前を呼ばれた

声のした方を見るとそこには外車から顔を出したホスト(仮名)が今朝と変わらないにこやかな笑顔で手を振っていた

Next

-------後書き--------------------------------------------------------------------------------

はい6話終了です。なんと風祭兄がでてきちゃいました〜☆
実は部屋が隣同士だったんですねぇー
1話にまとめるはずが前編・後編という形になってしまいましたよ(−−;)
すみません文章力のない管理人なもので(涙)
できることなら見捨てないで次も読んでやって下さい!!
                                          1月5日 砂来陸