遅れて部活に行くと１つのゴールの周りに人だかりが出来てた
本日ハ晴天ナリ
なんで遅れてきたかって？それは授業中ちょーっと寝てたら（４時間ぶっ続けで）先生に見つかって（そりゃあ当然だろ）
今の今までお説教くらってたんだ。
先生も少しくらい大目に見てくれたっていいのにっていったら
「おまえなぁ寝てるだけだったらいいが寝言で『ぎゃー！！ニンジン嫌ダー！！！』って
大声で叫んだあげくに机ひっくり返したんだぞ？さすがになぁ...」
へーそんなことがあったんだどおりで俺の机の中身が散乱してたわけだね！
まぁとにかくそんなこんなで今日の部活には遅れてきてしまったわけだよ 分かったかな？よい子のみんな！
「タク、なんかあったの？」
コートに入って同じクラスでルームメイトでもある笠井竹巳に声を掛けてみる
「誠二 遅かったね」
タクはそう言いながら人だかりの中心にあるコートを指さした
「あ、三上先輩じゃん。何ＰＫやってんの？今日キャプテンいないのに誰がキーパー・・・」
ゴールの方を見てみると全身黒ずくめの男がＧＫをやっていた
「・・・・誰？」
あんな奴サッカー部にいたっけ？
「なんか三上先輩の弟みたいだよ」
へー三上先輩に弟がいたんだ。ってことは同い年？同じ学年に三上なんていたっけ・・・
「たぶんこの学校の生徒じゃないよ。私服だし僕もみたことない」
そうなんだ・・・って俺今声にだして言った？！
「誠二は顔に出てるんだよ」
・・・おそるべき忍者・竹巳
それにしても三上先輩の弟すごいなーさっきから三上先輩に１球もゴールを許してない
なんか・・・・・すっごい楽しそう
うずうずしてきた
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
もう我慢できない！！
その辺に落ちてたボールを１球拾って俺は三上先輩の所に走っていった。そして
「俺も混ぜて下さい！！」
と言ったと同時にボールを蹴っちゃった
何がなんだかわかんない
迫ってくるボールを見つめながらは思った
えーっと私は今亮とPKやってて・・・私の圧勝で（ここ重要）・・・
そしたらどっからかボールが飛んできて・・・・
よし。とりあえずこのボールを止めよう（この間約０．５秒）
ボールの方向に向かって体を走らす。しかしどこか違和感を感じた。
（なんか違う）
そう思い走らせていた体に急ブレーキをかける
思った通りボールは徐々に反対方向に曲がってきた
（アウトフロントキック！それもかなり綺麗に曲がってるし）
頭で分かっていても体が追いつかない 手では届きそうにない
（間に合わない・・・・！！）
軽く舌打ちをしつつは左足を軸にしつつ右足を思いっきり振り上げた
ビシッ
ボールはの右足に当たりコロコロと転がり落ちた
コート全体が静まりかえった
・・・・生まれて初めてバスケットのおかげで衰えていなかった反射神経と家事で鍛えられた体力（スーパーまで約３キロの徒歩）に感謝したかも
はじんじんとしびれている足をいたわりつつそう思った
だいたい誰よ！？いきなりボール蹴ってきた奴！！！
「藤代！てめーいきなり乱入してくんな！！！！！」
亮の怒鳴り声のおかげでコートにようやくざわめきが戻った
フジシロ？
亮に怒られて頭を押さえてる（たぶん殴られたんだ・・・)少年の顔はどこか見覚えがあった
（あ、あれってジュニアユースの人だ）
脳内あるハンパじゃないサッカーに関する知識から探し上げ一人納得する
「亮その人って「ねー君すっごいね！！！今のは絶対決まったと思ったのに！」
藤代くんは私の言葉を遮って目をキラキラさせながら話しかけてきた
なんか・・・犬みたい
「俺さ、藤代っていうんだ。きみ三上先輩の弟なんでしょ？」
妹です
といいたいのをこらえどこか泳いだ目で「うん、まぁ・・・」とだけ言っておいた（ごめん精一杯）
「おい「すっげー！三上だけじゃなくて藤代のも止めたぜ！！」
今度は周りで観戦していたサッカー部の人たちがわらわらと集まってきた（亮の言葉を遮って）
その中心で質問攻めに遇う私と亮
「ねぇ君 武蔵野森の生徒じゃないよね学校何処？」
「さ、桜上水（小学校）です」
「へーあの万年２回戦止まり・・・・っとサッカー部はいってんの？」
もしかして・・・・っていうかもしかしなくても私中学生に間違われてますね（涙）
でもまだマシな方かも普通だったら「君、高校生？」なんて言われるし
いいよ。どうせ自覚してますよ！無駄にでかいって事くらい！！
「（まだ部活なんてないよクラブだよ）いいえ・・・」
「じゃあさー・・・」
（亮・・・)
これでも頑張った方だ
小声で亮に話しかける すみません もう耐えられません
「ごめん！！」
三上 脱走しました
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はい４話なんとか終わりました
たぶん次で武蔵野森編は終わります。まだ続くんです
できれば次もおつきあいして頂くと光栄です。
感想なんかをいただけるともっと光栄です（笑） ２００４ １月４日 砂来陸