あ、鳥





本日ハ晴天ナリ



・・・なんて現実逃避してる場合じゃなかった

私、三上は今武蔵野森学園にきています。何故かって?亮に届け物があったんだけど・・・

もしかしなくても私目立ちます?



さっきから無数の視線を感じる

一応帽子を被って顔は分からないようにしてるつもりなんだけど私服って所がすでにアウトだよね・・・

まぁ普通の格好してるよりはましだろうけど

どういう事? かというと見当が付いている方もいるかとお思いですが そう。私、男装してるんです。

って言っても服装と髪型を変えてるだけなんだけど・・・・

大きめサイズの黒のパーカーにジーパンこれで体の線は見えてない・・・・はず!!(オイ)

そして髪型はキャスケットに長い髪を押し込めてるから・・・とりあえずは平気!!(だと思いたい)

たかだか兄貴に会うためにここまでしてる自分が悲しいよ。

でもね、女の子が武蔵野森男子棟に入るのってものすっっっっっっごく入門検査が厳しいんですよ!?


以前体験しましてね「妹に見えない」って門前払いされました

ほっといてよ!!気にしてんだから!!って感じだったよ(3日くらい凹んでた)

でも男ならあっさりとOK難なく侵入に成功しました。

何の疑いもなく入れたっていうのも少し悲しいよね・・・

まぁそんなこんなで私は今武蔵野森にいるのです。

さて、そうこうしている間にサッカーコートに着きました。でかっ! さすが名門・・・

うちの小学校の運動場とサッカーコートが同じくらいだ・・・・いやコートの方が大きいかも・・・

ここまでは簡単に・・・まぁ滞りなく侵入出来たけどさすがにコートの中には入れない。

(亮ってば何処にいるのさ)

兄の姿を見つけることが出来ずにコートをにらんでいると(かなり目つき悪い)

「あの、何か用ですか?」

サッカー部のユニフォーム(と思われる)を着た猫目の少年に声を掛けられた。

ユニフォームには『KASAI』と書いてある。

「サッカー部の人?」

間違いなくサッカー部の人だろうけど念のためにそう尋ねてみた

出来るだけ声を低く保ち(男装中だから)ながら


「はい。サッカー部員の誰かに用があるんですか?」

とても丁寧な口調で尋ねてくる。感じからして1年せいかな?




「三上亮 捜してるんだけどここにいる?」





コートを見てた(にらんでた)からつい声を掛けてしまった

どうやらこの私服の少年は三上先輩に用事があるらしい。笠井竹巳は声を掛けたことを思わず後悔してしまった。

たぶんこの人が捜している三上先輩というのはコートでミニゲームをやってる三上先輩な訳で・・・僕にとっては苦手な先輩だった

普段から三上先輩とは出来るだけ関わらないようにしていたんだけど・・・

声を掛けて 捜してます。とまで言われて今更無視も出来ない

「たぶん中に居ると思います 呼んできますね」

しょうがない腹をくくるか





なんとタイミングのいい事に「KASAI」という少年のおかげで捜す手間が省けた

(亮もいい後輩をもったなぁ〜)

なんてちょっと年寄りくさいことを考えていたらなんと「KASAI」少年はUターンしてきた 何故?

「あの、名前を・・・」

あ、なるほど。

どうやら私の名前を聞くために戻ってきたらしい。確かに「あそこの全身黒い人(服装が黒だから)があなたの事を呼んでます」なんて

いわれたら普通は行かない。私だったら行けない

・・・自分で言っててちょっと凹むな

。そう言えば分かるから」

男装しても通じる自分の名前にちょっと複雑な心境になった

中性的って言えば響きは良いけど実際は男っぽいだけな気がする

昔はかなりコンプレックスだったし・・・今はもう平気だけどね





・・・)

心の中で復唱しながら少し足早に三上先輩の元へ向かった。

今日は監督も渋沢キャプテンも休みだから自主練ということになっていた。

三上先輩は他の2年生の先輩達とミニゲームをやっているところだった。

「あの 三上先輩」

心なしか声が震えてる気がする

「あぁ?何だよ笠井」

返ってきた返事は案の定不機嫌そう(いや笑顔で「何だい笠井くん」なんて言われても不気味だけど)

「先輩にお客さんです。って・・・「!?」

僕が言い終わるより先に先輩は大声を上げて驚いた顔をした。あ、三上先輩の驚いた顔初めて見たかも

「どこだ!?」

何処だって聞くくらいなら最初っから僕の話を最後まで聞いて下さい。心の中(あくまで)で突っ込みながらという少年が立っている方向を指さす

「あそこの私服の・・・」

三上先輩はまたもや僕の話を最後まで聞かずに『』の元へ走っていってしまった。だから話は最後まで聞いて下さいよ・・・





ーーーー!!」





あ、亮だ。

どうやら「KASAI」少年が呼んでくれたらしい ありがとう「KASAI」少年

亮はそりゃあすごい顔で(ファンが減ると困るので細かい描写はカットします。ご了承下さい)私の所まで走ってきてくれた。



「久し振り 亮」



そう言うと亮も呼吸を整えつつ「おぅ」と言ってくれた。






「で、おまえなんでこんなとこまで来たんだ?」

あ そうだった。肝心なこと忘れるとこでしたよ手に提げていた紙袋ごと亮に差し出す

「コレ 昨日家に届いたの。参考書でしょう?」

そう私はコレを届けに来たのだ。亮宛だったし中身は参考書だし早めに必要かなと思って

「あ〜悪いな」

「どういたしまして」

さて、任務完了。帰りますか

しかし、帰ろうとしたらなぜか亮に肩を掴まれた


そして




サッカーやってかねぇ?」




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ようやくキャラが出てきましたよ。
個人的には笠井くんとかみかみんとか選抜に参加しないキャラもたくさん出したいと思っています。
あ。読んでて気づいたと思いますがこの中ではみかみん達は中2 笠井くん達は中1ということになってます。
ちょっといろいろあって主人公が中学生になっても続けたいと思ったので
ひとつ下の学年から成長させていくことにしました(意味不明)
えーっとまとまりのない文章ですが此処まで読んでくれてありがとうございました

                                       砂来陸