世界の終焉にようこそ7
(サイキックガァル)




『あ、こんにちはさん』

神田さんに連れられてまた元の部屋に戻ってくるとふわりと優しい笑顔を向けられた

わ、わ、昨日のサラサラ白髪の男の子

『・・・なんでテメェがいるんだよ。モヤシ』

『モヤシじゃありません。アレンです』

「は、ハロー?」

・・・


あ、あれ?間違った?

「・・・お前な」

「や やっぱり間違えました?挨拶されたと思ったんですけど」

「・・・もういい」

えっ投げ出された!?

『昨日自己紹介してませんよね?僕はアレン・ウォーカーです』

つ、通訳プリーズ!

ニコニコ笑顔の男の子が何か期待した目で見つめてるのに言葉がわかんない

慌てて神田さんを見るけど神田さんの口は非常に重かった

30秒経過

「…自己紹介だと。名前を言ってる」

そして名前は教えてくれないんですか

「ワンモア、プリーズ?」

『アレン・ウォーカー』

あっ通じた!

『アレン・ウォーカー』

ゆっくりと言葉を繰り返してくれる

「アレンウォーカーさん」

どこが区切りだかわからなくて一気読み

だけど彼は嬉しそうに頷いてくれた

ほわ、と心が温かくなる

顔におっきな傷があるし髪は真っ白だけど昨日も助けてくれた

優しい人だ

『神田君はもちろんだけどアレン君も仲良くしてあげてね。ちゃんはしばらく教団で生活することになったから』

うん?

眼鏡かけてるこの人が、コムイさん

『原因はわからないんだな』

『うちにある文献調べられるだけ調べたけどやっぱり事例がないことだよ。それに力のこともあるしね。』

『あの、イノセンスの可能性はないんですか?』

『うーんなくはないけど荷物にはそれらしいものはなかったし…僕らが彼女の身体を調べるわけにもいかないからね。

 リナリーが戻るまでは保留ってことになるね』

「あの・・・」

「しばらくはここで生活してもらう。いいな」

「・・・はい」

泣くな

無理をしてでも笑いなさい

「よろしくお願いします」

だって、誰のせいでもないのに

私にもここの人達にもどうしようもないんだから

『僕も頑張って探すから。ちゃんが帰る方法。だから、しばらく頑張ろうね?』

何かまた言ってくれる

優しい言葉をかけてくれてる

頑張って、笑いなさい

「・・・よろしくお願いします。・・・コムイさん」