三上亮の彼女を振る手順
そのいち、別れ話を切り出す
そのに、 携帯を取り出す
そのさん、三上を彼女と偽る
「っ亮ー!!!」
追記・そのよん、バレると妹が激怒する
本日ハ晴天ナリ
「私言ったよね!?
亮が誰と付き合おうと何人と付き合おうと全然構わないけど絶対に私を巻き込むなって!!」
マネージャーの姿が見えなくなるやいなや激昂したの口は手の平で封じて暴れる身体を押さえ込んで部室まで強制連行した
前を歩く渋沢が何度か振り返って何か言いたそうにしてたのは・・・気づかないふりをしておこう
部室に押し込み口から手を離した瞬間
冒頭のセリフに戻る
顔が赤いのはさっき叩かれたからか、それとも怒りのあまりか
・・・たぶん両方だろうな、と亮は考える
「いっつも思うんだけど何で私のこと彼女って勘違いしてるの!?
絶対亮が変に話こじらせてるんだよね!?」
携帯におふくろから送られてきた写真が保存されてるのはぎりぎりまで黙っていよう。
そうだ、あいつ等が勝手に携帯を覗き見て勝手に勘違いしてたことにしよう。それが良い
「これで何度目!?アンタの彼女に間違われて叩かれたのは3回目なんだけど!
何で見知らぬ女の子の怒りが私に向かってくる訳!?自分の元・彼女さん達くらい自分でケリをつけてよ!!」
「3回も・・・」
思わず渋沢が呟いた
3回って多いのか?
何と比較すれば良いのか分からないので渋沢のセリフはスルーすることにする
「損害賠償請求して勝つよ!?」
頭に血が上りすぎだ。お前法廷に立つつもりか?俺は行かないぞ
「いい加減にっ ぎゃっ!」
怒鳴り散らすにも飽きてきたので足払いを掛けてみた
「何するの!?」
「五月蠅い」
「五月蠅いって・・・!」
一体誰のせいなのか、深く考えてはいけない
「お前、他所の学校であんま騒ぐなよ。部室に連れ込んでるって分かったら更に騒ぎになるだろうが」
正論を述べるとはぐっと黙りこんだ
よしよし
「・・・三上、あんまり妹さんをいじめるなよ」
「渋沢」
「ちゃん・・・だったよね?」
「うううあっはい!」
「何語だ。星へ帰れ」
「亮うるさいっ!」
「三上」
と渋沢二人から睨まれてしぶしぶ口を閉じる
「あ、あのっ亮がいつもご迷惑を・・・あ、いや、お世話になっています・・・?
そう!お世話になっています!」
どもりすぎだ。と心の中でツッコむ
あまりにも変な挨拶に渋沢もツボにはまったみたいだった
口元を押さえながら笑いを堪えてる
「こ、ちらこそ・・・」
期待を裏切らないってお前の事言うんだ。ホントに星へ帰れ
兄として若干恥ずかしい。というか居た堪れない
目が合ったので小さく口を動かして「ばか」と言うとさらに赤くなって「うるさいっ」と返って来た
「とりあえず、ちゃんは頬を冷やした方がいいな。赤くなってる」
「す、すみません」
「ちゃんが謝ることじゃないよ」
その恍惚とした表情やめろ、
救急箱からひえピタを渡してきた渋沢にぺこぺこひたすら恐縮しながら受け取る
何でお前は渋沢に対してだけ腰が低いんだ?
「渋沢、あんまりコイツ甘やかすなよ」
「・・・三上が妹さんに厳しすぎるんじゃないのか?」
こういうところが渋沢の苦手なところだ
やんわりと流されるこのなんとも言えない感じ
「キャプテーン!話って何ですかぁー?」
やかましい犬がやってきた
「・・・」
「・・・」
「・・・」
なんとも言えない空気が流れた
「っぎゃー!!!3号がー!!!」
「藤代、お客さんに失礼だろ」
「だだだだってキャプテンあれ何ですか!?
何で3号がいるんすかっ!?」
3号って何だ、3号って
「馬鹿代うるせーよ」
口を挟むと藤代はきょとん、とした顔でこちらを見た。
何だ?
「・・・三上先輩が連れ込んだんスか?
そっか、そういえば3号って三上先輩の彼女でしたもんね」
「「「は?」」」
ちょっと待て、何でお前がその話を知ってるんだ?
「・・・亮、後輩にまで広がってるってどういう事なの?」
「、まぁ落ち着け」
三上亮、ちょっぴり旗色悪いです